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『くりぃむナンタラ』芸人がお悩み相談、上田晋也の回答がまるで15年前の紳助?

プロデューサーに近い有田のポジショニング

 マヂラブの村上は、くりぃむに「まだ、ハングリーなお気持ちでやられてますか?」と質問。その問いに、有田哲平は「(ハングリー精神は)ない。完全に消えたね」と即答している。有田からハングリーが消えてなくなったのは、50歳の頃らしい。今の有田は51歳だから、昨年の話だ。

 果たして、これは早いのか、それとも遅いのか? そういえば、笑福亭鶴瓶は50歳の頃に「もっとおもろなりたい!」と絶叫していた。内村光良は今の有田と同じ年齢で、「俺はもっと売れたい!」と渇望を隠さなかった。

 芸人としてのポジショニングが関係しているのかもしれない。『むちゃぶり!』(TBS系)、『有田Pおもてなす』(NHK)、『全力!脱力タイムズ』(フジテレビ系)など、冠番組での役割がもはやプロデューサー寄りになっている有田。年齢的に、ナチュラルにシフトチェンジするタイミングとも言える。

「テレビのオンエアを見るか、見ないか?」というテーマでは、上田と有田の個性がくっきり露わになった。上田は“見ない派”で、有田は“見る派”だ。

「本当はO.A.見なきゃいけないんだろうけど、見たらたぶん『やってらんねえ』って思うかもしれない。あれもカット、あそこもカットで『じゃあ、(本番で)あそこまでやる必要ねえじゃん!』……って思いたくないから、見ないの。現場で全力を尽くすためには、俺は見ないほうがいいと思ってるから」(上田)

「俺は見る。それこそ上田じゃないけど、こっちが『おもしろい!』と思って全力で広げたところが、丸々カットなんてことがあるわけじゃない? それで、(ディレクターの判断は)『こっちなんだ』『こっち行くのね』っていうのがあるから。どこでバッと行けばいいのかを調べるために」(有田)

 スポーツ中継と『相棒』(テレビ朝日系)しか見ない上田とは正反対、O.A.を見て研究し尽くすタイプが有田だ。やはり、有田はスタッフ目線である。

 議題が「後輩へのアドバイス」になると、有田は持論を展開した。

「いろいろなアドバイスって、責任を取ってくれないじゃない? こう言っちゃアレだけど『俺、そのとおりにやりますから、食えなくなったら面倒見てくださいよ』って言っても、そこまでやってくれる人いないから、あんまり信用しないほうがいいと思うんだ。誰も責任取ってくれないから」
「(自分のアドバイスで若手の)仕事が仮になくなったとするじゃん。そしたらもう、俺は(その若手を)食わすしかないもん。俺の番組は出すとか、単純に俺が金を振り込むとか。俺が後輩に言うときは、マジでそのくらいの覚悟があって言ってるから」(有田)

 有田がかなり熱くなっている。しかし、『有田ジェネレーション』(TBS系)や『全力!脱力タイムズ』(フジテレビ系)を見れば、彼にその腹づもりがあることはわかる。コウメ太夫が頻繁に『脱力タイムズ』で登場するのは、その証しだろうか? また、「俺の番組」と胸を張って言える有田の姿には、芸能界でくりぃむがかなりいい位置にいる現状が表れている。

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