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【再掲】どうした、ニューヨーク!? “ネクストブレーク”枠から抜け出すために「なんでもやってみる」

どうした、ニューヨーク!? ネクストブレーク枠から抜け出すために「なんでもやってみる」の画像2

――これからは芸人だけじゃなくて、YouTuberもライバルになりますよね。

嶋佐 そこなんですよ。それこそ昨日仕事した17歳の高校生TikTokerは、フォロワー88万人でしたよ。俺はこの世界で10年やって、1万5,000人……。なかなか難しいです。

屋敷 節目の時代に芸人になりましたねえ。僕ら、「テレビに出て売れる」というモデルケースを目指して、芸人になった最後の世代なんです。

嶋佐 「金稼ぎたい」「モテたい」が目的で、そのためにお笑いをセレクトしただけですから。

屋敷 今、芸人になるのは、ヘンなヤツが多いと思いますよ。後輩なんて、お笑いサークルで一緒にやってたヤツらがYouTubeで大金持ちになってるらしいんです。でも「あいつら面白くないんで、僕は芸人選びました」とか言っている。そういう意味では、下の世代のほうがだいぶピュアですね。

――配信を始めるにあたって、人気あるYouTuberはチェックしましたか? 芸人さんの間では「あいつらは面白くない」という評価もあると思うんですが。

屋敷 自分でちょっと編集作業するようになったら、すごいちゃんとしていることが分かりましたね。サムネイルの統一感を意識していたり、面倒くさい編集をちゃんとやってたり。「頑張ってるんだな」と見方が変わりました。

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――支持される理由が分かったと。

嶋佐 やっぱり今の中高生は、ネット中心ですからね。Abemaで放送している恋愛リアリティ番組の特番でMCをやったら、それで声かけられることが多くて。

屋敷 学祭でキャーキャー言われると思ったら、それが理由だったな。

嶋佐 もっと小さい子含めて、そういう若い人たちに、僕ら芸人がやっている純度の高いお笑いに気づいてもらわないと、先がないですよ。

屋敷 でもYouTubeもすごいスピードで大きくなった分、規制もいきなり厳しくなったじゃないですか。結局、過激なことをできない媒体になって、短期間でテレビの歴史をたどっている気がするんですよ。金がかかっているぶん、クオリティはテレビのほうが高いし、いろんな人に広く知ってもらう手段はテレビがベスト。それは変わってないのかもしれません。

――配信は儲かるんですか?

屋敷 まだ全然。それこそ「オールナイトニッポン」の時よりも、もっともっとムーブメントにならないと、きびしいですね。それでYouTubeに寄せないで、生のラジオという手法を持ち込んだわけですけど、一体どこまで通用するか……。こないだ視聴者層を確認したら、18歳から24歳までの男がほとんどでした。

嶋佐 普段YouTube見ている人なのかな。

屋敷 いや、俺らのラジオを聞いてた人じゃない?

――ハネるには女子人気が必要なんでしょうね。

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嶋佐 うーん。女の子はチャラついているのが好きですからね……。俺が一番いい男ということをなかなか気がついてくれない。もっとビジュアルとか評価されていいのに。(堂々と語る)

――……。

屋敷 やばっ! マジきもいわ。文字になるの分かってる?(笑) でもダイアンさんとかすごくないですか? 関西でラジオが人気になって、芸歴20年の今、絶好調じゃないですか。昨日もTikTokerの子に好きな芸人聞いたら、四千頭身や霜降り明星じゃなくて、サンドウィッチマン、千鳥、NON STYLEなんですよ。誰も若手芸人の名前出さない。おじさんが人気者になるドリームは残されてますね。

嶋佐 若い子が若手好きなのは、お笑いファンの中でだけなんでしょうね。

屋敷 それまでいぶし銀だった和牛さんが、ワーキャー言われ出したの30代後半でしょ。そんな芸人、今までいなかった。年齢に関してお笑いファンは寛容というのが分かったから、これからぶり返すこともあるかなと……。今年は仕掛けていきたいです!

――ところで肝心の稼ぎは、今どうなんですか。

屋敷 「全然稼げてないな」というのと、「バイトせんでも食べれてるのは幸せなことだな」という2つの気持ちがありますね。でもこのままでは、ずっと食っていけないという焦りもあって。僕らがもらう劇場出番は、他の芸人でも替えが利くんですよ。それこそダンビラムーチョでも魔人無骨でもいい。このまま50歳になったら、若手に声がかかって、劇場呼ばれなくるのは間違いないんです。そこでM-1優勝なり、一回旗立てておけば、「ニューヨークさんじゃないとダメなんです」となって、芸人を続けていい許可証はもらえるとは思っていて。それでもっと自立した仕事しようということで、YouTubeを狙ったというのはありますね。

嶋佐 金ねえ……。今、現金がないんですよ。

――現金?

嶋佐 こないだの給料日、4万円しかなくて。

屋敷 いやいや、もうちょいもろてたやろ。投資に金入れすぎてなくなってる。

――ああ、配信でも「仮想通貨に希望を見出してる」と語ってましたもんね。

嶋佐 仮想通貨に120万円、ロボットアドバイスの積立投資に16万円入れてるんですよ。仮想通貨はリスクを避けるため、6種類に分けてます。

屋敷 よう考えてるな……。

嶋佐 そのひとつが、知り合ったお金持ちの方が自ら作ったフィリピンの通貨なんです。そこに20万円。

屋敷 いかにも怪しいわ。円を持って、お笑いに専念しろって!(笑)

(取材・文=鈴木工/撮影=鈴木渉)

■ニューヨーク
嶋佐和也(1986年生まれ、山梨県出身)と屋敷裕政(1986年生まれ、三重県出身)のコンビ。2010年結成。THE MANZAI2014認定漫才師。『ラフターナイト』(TBSラジオ)第1回グランドチャンピオン。

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■ニューヨーク単独ライブ「ありがとう」
【日時】
4月19日(金)19:00開場 19:30開演
4月20日(土)17:30開場 18:00開演
4月21日(日)16:30開場 17:00開演
【会場】CBGKシブゲキ!! 
【料金】前売り4000円/当日4500円
チケットよしもと、チケットぴあ、ローソンチケットにて発売中

最終更新:2020/09/26 20:15
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