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野田クリスタルの“超人芸”に東京03角田が放った痛烈な一言!「野田をただのいいやつにしちゃダメ!」

文=檜山 豊(ひやま・ゆたか)

野田クリスタルの超人芸に東京03角田が放った痛烈な一言!「野田をただのいいやつにしちゃダメ!」の画像1
マヂカルラブリー・野田クリスタル ツイッターより

 コラムの執筆やステイホームの影響で、バラエティ番組を観る機会が増えている。これまでは番組を観るたびにぼくなりに思う事や世間へ向けて発信したい事はあるのだが、コラムにする程でもない事柄が大半であった。

 しかし最近始めた『物事を深掘りするのではなく、軽く掘って伝える』通称「軽掘り」なら深くヘビーな考察ではなく、元芸人としての戯言のような気軽さで世の中へ発信できると思い、今回も元芸人としてとある番組の企画について感じることがあったので、軽掘りコラムにした。

 とある番組とは『水曜日のダウンタウン』(TBS系)だ。芸人や芸能人が自ら提唱する様々な”説”や企画をプレゼンし、それを検証するという番組。今月の15日に放送された回がSNSやネットで話題となった。

 話題の中心となった人物は、マヂカルラブリーの野田クリスタルだ。

 出演したのは「強い意志があれば寝たあとの体もコントロールできる説」という企画。内容はタライと繋がった紐を握って寝てもらい、1時間経過しても寝ていられれば説が立証されるというもの。安田大サーカスの団長、サンシャイン池崎、オードリー春日も出演し、野田の出番は最後だった。タライをどう落とすかという大喜利要素が含まれた企画かと思ったが、本当に寝ているかどうか脳波測定器を使い専門家がチェックし、実際に寝たのを確認してから検証がスタートするという本気の企画だった。

 いくら芸人でも寝ているときまで意識的に面白いことが出来るはずがない。元芸人の立場から言わせてもらえば、笑わせる保険が無いめちゃくちゃ怖い企画。意識が無い状態で、視聴者に刺さる笑いを生み出す必要があるからだ。

 しかしイメージ的には、いくつかのパターンに分かれるのは予想がつく。

・タライが落ちてリアクションで笑いを取る。
・寝ても自分をコントロールし紐を持ち続け、凄いと感心する。
・全く寝付けずに朝を迎える

など、企画では僕の予想に近いものを次々と芸人達が遂行し、最後は野田の出番。いったいどんな理由から彼が最後に放送されることになったのか、いくつかパターンを予測しながら観ていた。

 野田は環境が変わると眠れないタイプだとスタッフへ伝え、ウイスキーをもらい、酒を飲むことによって眠りにつくという方法を選んだ。寝付くために酒を飲むのは一般的だし、今のところおかしさは見当たらない。ウイスキーを飲み干してから10分後には深い眠りについた。しかしその直後に紐を引っ張ってしまいタライが直撃。

 記録は参加者中最下位だった。

「手を離しました?」というスタッフの問いかけに「うるせえ。知らん」と返す野田。若手芸人がスタッフに言う発言ではない。さらには「ダウンタウンさんの番ごみかぁ」「今相当寝るしゅん前ですね」と所々ろれつもまわっておらず明らかにベロベロの状態。「これ? 放送されるの?」「この状態も?」「もう撮らないで」などと自分のふがいなさを落胆している野田を、スタジオで見ていた松本さんが「何を言うとんのこいつ」とイラついた言葉を発した。

 しかしその直後、野田の行動でこのピリついた空気は一転する。

「俺、今日来た時目がパッチリだったから、みんな帰れないと思って」と急に泣き出したのだ。「いや、俺お酒飲めないんすよ……寝ないと朝まで帰れないと思って」と現場のスタッフの為に、一滴も飲めない酒を飲んだと告白。

 さらに「自分の為に誰かが苦労してるのを知ると泣いちゃうんです」と。一見破天荒なキャラに見える野田の意外な一面に対して「もらい泣きした」「感動した」というコメントがネットに溢れ、ツイッターのトレンドワードにもなっていた。

 僕が話したいのは野田の事ではない。長い前フリになってしまったが、その後スタジオに戻った時の東京03の角田さんの一言が心に刺さった。

「あそこで寝れるって凄いことですよ! 野田クリスタルをただのいいやつにしちゃダメですよ!」

 確かにその通りで、視聴者からすれば一人で眠りにつくように見えるが芸人側から見るとたくさんのスタッフが自分にカメラを向け、今か今かと寝るのを待っている。これは相当な重圧だろう。現にオードリーの春日は一睡もできずに検証を失敗している。

 僕がまだ芸人だった頃、角田さんとは良くライブ等でご一緒させてもらった。ほぼ同世代と言っていいだろう。僕らの世代は芸人に対して、どこか普通ではない、常人離れした、ある意味超人のようなものという憧れを抱いてこの世界に入った人が多い。たぶん角田さんもその一人で、芸人になった今も芸人をリスペクトし、特別視しているはずだ。だから野田クリスタルという一流の芸人が、ただのいい人になるのを許せなかったのだろう。

 今芸人に求められているのは、今回の野田のように芸人のリアルな部分。僕たちが憧れたのは非現実的な芸人。

 この回の水ダウは“今の芸人”と”昔の芸人”が交差した、そんな瞬間に見えた。僕もお酒が一滴も飲めない。だから野田の気持ちは痛いほどわかる。

 しかし、だからと言って飲んで寝るという方法は浮かばない。

 つまりどんな方法でも無理矢理寝てやるという、常人には考えつかない発想が出来る野田クリスタルは、やはり『超人的芸人』であることは間違いない。

檜山 豊(ひやま・ゆたか)

檜山 豊(ひやま・ゆたか)

1996年お笑いコンビ「ホーム・チーム」を結成。NHK『爆笑オンエアバトル』には、ゴールドバトラーに認定された。 また、役者として『人にやさしく』(フジテレビ系)や映画『雨あがる』などに出演。2010年にコンビを解散しその後、 演劇集団「チームギンクラ」を結成。現在は舞台の脚本や番組の企画などのほか、お笑い芸人のネタ見せなども行っている。 また、企業向けセミナーで講師なども務めている。

Twitter:@@hiyama_yutaka

【劇団チーム・ギンクラ】

最終更新:2021/09/28 17:13

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