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オジンオズボーン高松 “本場のお笑いに憧れ大阪弁を会得した芸人”が引退する今のお笑い

相方・篠宮の愛ある発言も…

 僕からすれば、辞める必要は無いのではないかと思ってしまう。なぜなら今の高松さんの状況が、辞めるほどひどい状況に見えないからだ。

 当の本人でなければわからないことはたくさんあるだろうが、芸人を辞めたことを後悔している僕からすればとても勿体ない。お笑いを辞める理由で多いのは、お笑いで稼ぐことができず、生活できないというもの。

 しかし高松さんはそうではない。

 お金のことを考えれば、芸人をやっていればいいと発言している。相方の篠宮さんと仲が悪くなったわけでもない。篠宮さんは高松さんに対して「辞めるのもったいない」「辞めないでほしい」と本音を語り、さらに、年末に向けて毎週配信や解散ライブなどオジンオズボーンの終活を計画し、その終活の中で高松さんの中に少しでも芸人を続ける気持ちが芽生えてくれれば、という思いで活動していくと言ったのだ。

 これほど相方への愛が溢れている言葉はなかなか言えるものではない。

 こういった状況を考えると辞める必要はないと思うのだが、これはあくまでもお笑いが好きで、今でもやりたいと思っている僕の偏った意見だ。

 高松さんの中で、このままお笑いを続けても意味がない、このまま芸人を続けても同じような毎日を繰り返すだけで、何も積み重ねていないと考えたのかもしれない。

 芸人に限らず、自分の仕事に生き甲斐を感じることができずにただダラダラと過ごすという日々はとても恐怖だ。さらに、生活する余裕があるところから、どうなるかわからない新たな道を探すというのはとても勇気がいる。

 高松さんは相当な覚悟を持って一歩踏み出したことだろう。何年後かに振り返ったときに、何かを積み重ねて生きたと言える人生を歩みたかったのだろう。

 転職がメジャーになり、自分に合ったやりがいのある道を探すことが当たり前になった今、高松さんのこの行動もまた、時代に合ったものだと言える。

 いろいろな記事に、オジンオズボーンはまだ解散するわけではなく、高松さんが魅力を感じたら解散撤回する可能性もあると書いてあるのだが、前に進むために辞めるのであれば、解散撤回ではなく、後々後悔しない解散となるよう全力で終活できることを願う。

檜山 豊(元お笑いコンビ・ホームチーム)

1996年お笑いコンビ「ホーム・チーム」を結成。NHK『爆笑オンエアバトル』には、ゴールドバトラーに認定された。 また、役者として『人にやさしく』(フジテレビ系)や映画『雨あがる』などに出演。2010年にコンビを解散しその後、 演劇集団「チームギンクラ」を結成。現在は舞台の脚本や番組の企画などのほか、お笑い芸人のネタ見せなども行っている。 また、企業向けセミナーで講師なども務めている。

Twitter:@@hiyama_yutaka

【劇団チーム・ギンクラ】

ひやまゆたか

最終更新:2022/09/14 13:00
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