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芸人が売れた後にブチ切れ暴露する「ネタ見せ」トラウマ級の指摘が行われる内情とは

「つまらない」「わからない」というネタ見せが王道になる理由

 ちなみに僕に全任せするパターンは、僕にとってイレギュラーな出来事だ。何故なら、芸人は全員自分でネタを考えたい生き物と思っており、僕の脳みそはあくまでも自分では思いつかないアイデアや設定のヒントをくれる程度のもので、面白いボケを生みだすものでは無いと思っているからだ。

 こちらはヒントレベルで提供しているだけなのだが、正解として受け入れてしまう芸人がいるのもまた真実なので、ネタ見せをさせていただいた事務所の方たちには、大変申し訳ないと今でも思っている部分がある。

 なので非情かもしれないが芸人の本質を信じ、「つまらない」「わからない」「何がしたいの?」というネタ見せが、王道となるのだろう。

 ただ僕の思う「もうひとつの脳みそ」を利用できる芸人がいたならば、引退という道ではなく違う道を選択出来た可能性があるんじゃないかと思ってしまい、「引退ツイート」がより悲しいものとして見えてしまうのだ。

 辞めるという道を選択するのはとても勇気がいることだ。ただそれ以上に続けるという選択をするのは勇気がいる。もし辞めようとしている道が今現在も「夢」の職業なら諦めずに続ける道を探して欲しい。定期的に「芸人を続けていた自分の夢」を見る僕が伝えたいのは、夢のまま諦めてしまったら間違いなく後悔するということだ。

 転職が当たり前の現代とは逆行してしまうかもしれないが、頭の片隅に置いといて損はないはず。

 

 

檜山 豊(元お笑いコンビ・ホームチーム)

1996年お笑いコンビ「ホーム・チーム」を結成。NHK『爆笑オンエアバトル』には、ゴールドバトラーに認定された。 また、役者として『人にやさしく』(フジテレビ系)や映画『雨あがる』などに出演。2010年にコンビを解散しその後、 演劇集団「チームギンクラ」を結成。現在は舞台の脚本や番組の企画などのほか、お笑い芸人のネタ見せなども行っている。 また、企業向けセミナーで講師なども務めている。

Twitter:@@hiyama_yutaka

【劇団チーム・ギンクラ】

ひやまゆたか

最終更新:2022/12/11 13:00
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