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「チーズバーガーの日」に沸く米国…マクドナルドなど大手チェーンで1ドル未満に

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 インフレの長期化などで、米国では1ドル未満で購入できるものを見つけるのは困難を極めるが、9月18日は様相が違った。この日は米国の「チーズバーガーの日」。マクドナルドなどのハンバーガーチェーンは1ドル未満でチーズバーガーを販売した。会社によってはキャンペーンを数日続けるところもあり、物価高にストレスをためた市民がこぞって買い求めた。

 マクドナルドは18日限定で、ダブルチーズバーガーを1個50セント(1ドルの半額=約74円)で販売した。米国のマクドナルドは地域や店舗によって商品価格が異なるが、ダブルチーズバーガーは現在、最も安いニューメキシコ州の店で1ドル89セント、最も高いモンタナ州の店では3ドル79セントで販売されている。平均販売価格は2ドル71セントなので、平均価格の5分の1ほどで購入できたということになる。

 マクドナルドが1940年代にハンバーガーを販売し始めた当時の価格は1個45セントだった。50セントは、これにわずか5セントプラスしただけの価格だ。

 ウェンディーズはさらに安い。ジュニアベーコンチーズバーガーが、わずか1セントだ。他の商品を少なくとも1つ購入しなければならないが、1セントは米国で現金化できる最小値であり、消費者への衝撃は大きかった。キャンペーンは22日まで実施している。

 バーガーキングは無料だった。顧客囲い込みのための「ロイヤル・パーク・ロイヤリティー・プログラム」の会員なら、今年1ドルでもバーガーキングで買い物をしていれば、チーズバーガーを無料でもらえた。翌19日にはワッパーを無料にするなどキャンペーンは24日まで続く。

 このほかカールスジュニアやデイリークイーン、クリスタルなどの有名チェーンや、アップルビーズなどのファミリーレストランチェーンも、チーズバーガーを大きく値下げして販売した。

 マクドナルドとウェンディーズでは、キャンペーンで利用する場合、各社のアプリを通じて購入する必要があった。

 アプリは商品情報を消費者に直接届けられ、ハンバーガーチェーンにしてみれば販売促進の大きな武器である。キャンペーンでチーズバーガーをただ同然で提供する代わりに、多くの消費者にアプリをダウンロードさせ、アクセス可能の状態を維持させるというのが、「チーズバーガーの日」の本当の狙いというところだろう。

 この「チーズバーガーの日」が、なぜ9月18日なのかは明確になっていない。暑い夏から涼しい秋にかけて無性にチーズバーガーが食べたくなる、という米国人は意外と多く、「チーズバーガーの日」が購買意欲を高める役割を果たしているのは確かなようだが、この季節になるとチーズバーガーの発祥地論争も各地で話題になる。

 ハンバーガーが1900年ごろに商品として確立された後、1926年、カリフォルニア州パサデナのバンバーガー店でチーズバーガーが初めて売られた。父親が経営する「ライト・スポット」という店を手伝っていた当時16歳のライオネル・スターンバーガー少年は、店でハンバーグを焼く手伝いをしていたが、退屈でイライラし、ハンバーガーの材料ではなかったチーズを、焼いていたハンバーグの上に叩きつけてしまった。鉄板で焼ける肉と、肉の上で溶けるチーズを見た父親は「これはいける」と判断し、パンで一緒に包んで新商品として販売した。

 しかし、この店では「チーズバーガー」ではなく「チーズハンバーガー」という名称で売っていたという。

 「チーズバーガー」というメニューを初めて掲げたのは、ケンタッキー州ルイビルの「カエリンズ・レストラン」という店だ。1934年、経営者のカール・カエリンは、妻が学校の子供たちのためにハンバーグを作りながらチーズをつまんでいるのを見て、チーズバーガー作りをひらめいた。1個15セントで販売した。

 しかし、カール・カエリンはチーズバーガーを商標登録しなかった。最初に商標登録したのはコロラド州デンバーの「ハンプティー・ダンプティー・バレル」というドライブインだ。1935年、経営者のルイス・バラストはチョコレートとピーナッツバターをトッピングしたハンバーガーを開発したが、試作品を食べた店の担当者が「チーズの方が合う」と勧めたことから、チーズバーガーを新メニューに加えた。

 それぞれの地域は、「チーズバーガーの発祥地はここだ」と主張している。これとは別にコネチカット州には蒸しチーズバーガーというメニューが19世紀後半からある。ハンバーガーとチーズを鉄板で焼くのではなく、共に蒸したものをパンに挟んだバーガーだ。チーズバーガーの発祥地論争の外で独自の味を追及している。

 米国の象徴的な食べ物だけあって、チーズバーガーにはドラマが多い。

言問通(フリージャーナリスト)

フリージャーナリスト。大手新聞社を経て独立。長年の米国駐在経験を活かして、米国や中南米を中心に国内外の政治、経済、社会ネタを幅広く執筆

ことといとおる

最終更新:2023/09/20 19:00
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